脳疾患患者に対する自動車運転簡易スクリーニング検査の検討 : 高次脳機能検査、講習予備検査を用いて

概要

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本研究の目的は、高次脳機能障害者の自動車運転能力予測に有効な簡易スクリーニング検査確率のため、高齢者講習の予備検査として実施されている講習予備検査と作業療法の臨床場面で使用されている高次脳機能検査が自動車運転における有効な簡易スクリーニング検査として成立するか検証することである。同意の得られた脳疾患者30名(54.6±11.8歳)を実施した。その結果、運転技能検査の減点数との相関分析において、統計上有意な相関が見られた検査は、TMT Part A(r=-0.63),Benton正答数(r=0.61),Benton誤謬数(r=-0.54),MMSE(r=0.54),講習予備検査時間の検討識(r=-0.41),講習予備検査総合点(r=-0.42)であった。講習予備検査は有意な相関が見られているが、TMT,Benton,MMSEと比較して相関係数が低いこと、検査項目に偏りが見られることから、有効な簡易スクリーニング検査としては弱いと考える。TMT PartA,Benton,MMSEにおいては、簡易スクリーニング検査としての可能性が示唆された。
茨城県立医療大学の論文