表情検出ソフトを用いた、音楽療法参加者の発動性評価に関する検討

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【目的】コメディカルの協働により運営される集団療法においては、対象者の参加中の反応を、他職種が了解可能な客観的指標を用いて評価することが求められる。現存の評価法は、一般性や信頼性、妥当性の問題に加え、事後的に評価するため、場面ごとの違いをとらえることは困難であった。本研究では、ビデオ画像による表情解析ソフトを用いて算出された笑顔の程度(笑顔度)を指標として、集団音楽療法参加者の発動性について、経過を追った変化および活動場面ごとの差異の検出可能性を検討することを目的とした。【方法】対象者はNMDA受容体抗体関連脳炎後遺症の十代女性1名。解析の対象は、各回の集団音楽療法セッションにおける「季節の歌」プログラム場面のビデオ画像とし、プログラム中の活動場面を、「指揮場面」「選択曲歌唱場面」「非選択曲歌唱場面」に分けて検討した。【結果】セッション回数を重ねるに従い各活動場面の笑顔度が高くなり、特に後半には、指揮場面において有意な笑顔度の高まりが認められた。【考察】今後も検討が必要であるが、表情解析ソフトは集団療法の評価として有用であり、これまで困難であった、経過を追った変化や場面ごとの反応の違いを客観的に評価できるツールとして有用である可能性が示唆された。
2013-00-00

表情検出ソフトを用いた、音楽療法参加者の発動性評価に関する検討

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