精神薄弱教科「生活科」新設に伴う各教科の内容の変化 : 昭和38年と昭和46年養護学校(精神薄弱教育)小学部・中学部学習指導要領及び資料の比較
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概要
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本稿では、昭和38年養護学校小学部・中学部学習指導要領精神薄弱教育編(指導要領)と昭和46年指導要領及び資料の各教科の内容項目について新旧表を作成し、比較・検討を行った。生活科は主に昭和38年の社会・理科・家庭の項目を中心に構成されていたが、身辺・家庭・学校・社会生活を網羅するように、生活に即した内容が充実した。国語や算数では、生活場面での具体的活動で記述された内容項目が減り、教科の知識・技能の習得に関わる記述に純化された。音楽や図画工作、体育も、教科の特色が強調され、事前・事後的活動や態度に関する内容は削除された。しかし、その教科の中にも、生活と関連の強い内容は残存しており、生活科と他教科の内容項目は、互いに関連していた。そのため、実際の指導では、教科別の教育内容の分類による理解と、生活単元学習や日常生活の指導等の指導形態による理解との2重構造において教育課程を捉えることが必要であった。
- 2010-03-25
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