落葉広葉樹林およびスギ・ヒノキ林における樹幹流量の推定方法の検討

概要

論文の詳細を見る
落葉広葉樹林およびスギ・ヒノキ林における樹幹流量の推定方法の検討。森林生態系内における降水による養分の負荷については物質循環の研究の中で、林外雨、林内雨の測定が古くから行われてきた。林内雨は内部循環の経路の一つとして重視され、Kなどの溶脱されやすい物質は、リターフォールによる養分還元量よりも多いとされている。樹幹流による養分還元量は量的に少ないことからほとんど測定されなかった。しかしながら、近年になって酸性雨が問題になってからは樹幹流が注目されるようになってきた。特にスギ、ヒノキなどの針葉樹では林外雨、林内雨に比べて樹幹流のpHが低く、広葉樹林では逆に樹幹流のpHは林外雨、林内雨に比べて高くなることが明らかにされている。スギ、ヒノキ林では樹幹流によるH（＋）の負荷によって樹幹を中心に土壌の酸性化を引き起こし、森林の衰退につながるとされている。酸性雨による影響を考える場合にはスギやヒノキのようにpHの低い樹幹流による水素イオンの負荷を正確にとらえることは重要である。本研究ではプロット内の全木について樹幹流量を測定し、面積あたりの樹幹流量を求めるとともに、個体サイズと樹幹流量の関係から標準木測定による樹幹流量の推定が可能であるか否かの検討を行った。
2008-09-30

落葉広葉樹林およびスギ・ヒノキ林における樹幹流量の推定方法の検討

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク