成人女性の子宮頸がんと子宮頸がん検診に関する認知の検討 : 定期受診行動と認知の関連
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概要
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子宮頸がんの検診率は20%前後に低迷しており,2010年の全年齢受診率は24.3%であった。子宮頸がんに関連した海外の先行研究では,健康信念モデルや自己効力感理論などの健康行動理論をもとに認知測定尺度が開発され,認知の調査や検診受診の行動変容を目的とした介入の評価として活用されている。そこで認知測定尺度を活用し,成人女性の検診受診行動の違いによる子宮頸がんと検診に対する認知の相違を明らかにすることを目的とし,A県B地域の女性団体会員を対象に,子宮頸がん検診の自己効力感尺度と子宮頸がんと子宮頸がん検診の健康信念モデル尺度を用いて子宮頸がんと検診の認知の調査を行った。研究参加者63名を,検診の定期受診者と非定期受診者に分類し認知の違いを検討した。検診の自己効力感は定期受診者が65.1±21.4,非定期受診者は54.7±15.0で定期受診者が有意に高かった(p=0.04)。健康信念の認知では,検診の障害の認知が定期受診者は2.1±0.5,非定期受診者が2.5±0.4で非定期受診者が有意に高かった(p=0.0012)。また子宮頸がんの罹患性の認知は検診の定期受診者が2.6±0.6,非定期受診者が2.3±0.8で定期受診者が有意に高かった(0.049)。検診非定期受診者は,検診の障害をより強く認知し,検診の自己効力感が低く,子宮頸がんの罹患性の認知が低いことが本研究で明らかになった。検診の定期受診のためには,知識の普及のみならず,検診の障害の認知を低下させ自己効力感を高める関わりが重要である。
- 2013-01-31
著者
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