一般更年期女性の不安・抑うつ気分・QOLの状況との関連
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概要
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不安や抑うつ気分とQOLの状況と関連を検討することを目的に,2011年6月から12月,Y県に住む40歳〜59歳までの不安・抑うつ気分を自覚する女性を対象に,質問紙調査を行った。調査項目は,1)基本属性,2)不安状況(STAI),3)抑うつ気分状況(BDI),4)QOL状況(WHOQOL-26)であった。35名中32名から有効回答が得られ(有効回答率91.4%),平均年齢は48.2±5.1歳,月経状態は閉経前が19名(59.4%),就業状況は,常勤者が16名(50%)であった。低年齢群と高年齢群で,STAIやBDIに有意差はなかったが,QOL得点の下位尺度である身体的領域と社会的関係では,高年齢群は低年齢群に比べて得点が有意に低かった。STAIの高得点群は低得点群に比べてBDIは有意に高く,QOLは有意に低かった。また,STAI,BDI,QOLは有意に強い相関を示した。対象者は不安や抑うつ気分などを自覚していても精神的には落ち着き,QOLも平均的であった。高年齢群のQOLが低かったのは,年齢が高くなると頭痛や肩こりや腰痛などの訴えが多くなることと関係していると推察した。一般更年期女性を対象とした本調査で,不安や抑うつ気分が強いほどQOLが低下することが初めて示唆された。
- 2014-04-30
著者
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