認知行動療法を用いた妊婦の体重コントロールへの介入効果の検討
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概要
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2006年6月〜2007年2月に東京近県の総合病院で妊婦51人を対象に,認知行動療法の手法を用いた体重コントロールのための無作為化比較の介入研究を行った。研究目的は,認知行動療法の手法が妊娠中体重コントロールに及ぼす効果を明らかにすることである。本研究で用いた認知行動療法の手法は,生きがい連結法,セルフモニタリング法,行動強化法である。介入群には妊娠5ヵ月の妊婦健診時に生きがい連結法による目標体重の設定および分娩に至るまでの間のセルフモニタリング法,および妊婦健診ごとに行動強化法を行った。結果は研究期間内に分娩が終了した38人(対照群17人,介入群21人)を比較した。分娩時の目標体重は対照群では12人(57.1%),介入群では16人(94.1%)が達成し,介入群の達成者の割合が有意に多かった(p=0.012)。妊娠中の体重コントロールに関する自己効力感尺度得点は,介入後4ヵ月目,5ヵ月目に対照群に比べて介入群が有意に高かった(p=0.043)(p=0.002)。目標体重の達成状況および自己効力感が高められたことから,認知行動療法は妊婦の体重コントロールに効果があることが示唆された。
- 日本母性衛生学会の論文
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