摂食障害領域を対象とした看護の高度化に向けた症例報告の構成要件の構造化
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概要
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看護師は,臨床の課題を解決するために学術情報を検索しているが,患者に適用可能な情報を得ることは難しい。本研究は,要素を用いて症例の個別性を構造化することにより,個別性を特定した症例報告の蓄積・検索が可能な情報探索支援モデルを提案することを目的とする。JMEDPlusデータベースを使用して収集した摂食障害の看護に関する症例報告を対象として,シソーラス用語の付与状況および個々の症例の記述内容について調査した。記述内容は,症例報告における個別性の特定という観点で分類整理し,不可欠な要素を明らかにする。摂食障害の看護に関する症例報告は,患者の状況,看護の方法,看護の成果,の3領域から構成されることを明らかにした。各領域の下位には類-要素を設け,領域-類-要素の構造を使用して症例の個別性を表現できるようにした。これら3領域の要素が蓄積されていれば,患者の状況および看護の成果に関する要素を指定すると,患者に適用可能な看護の方法が記述されている症例報告を入手できることになる。本研究では,看護師が症例報告を検索する際に的確に個別性を特定していく過程を支援するために,情報探索支援モデルを作成し,インディビジュアルマップとして提案した。本マップにより,個別性を特定した症例報告の蓄積と検索が可能となり,看護師の情報利用は大きく進化し,看護の高度化がもたらされると期待できる。
- 2013-01-31
著者
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富田 美加
茨城県立医療大学 保健医療学部 看護学科
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富田 美加
茨城県立医療大
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富田 美加
茨城県立医療大学保健医療学部看護学科:筑波大学大学院図書館情報メディア研究科
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岩澤 まり子
筑波大学図書館情報メディア系
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