人間ドックの判定が無所見であった中高年女性の特性 -体格・閉経および長寿関連ミトコンドリア遺伝子多型との関連-

概要

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目的:人間ドック診断結果が無所見で健康を維持していると判定された中高年女性にはどのような因子が寄与しているのか探ることを目的とする.方法:40〜60歳代の人間ドック受診女性321名を対象に質問票調査を実施し,同意の得られた者92名に対し長寿関連ミトコンドリアDNA5178A/C多型解析を行った.人間ドック受診結果に基づき,検査異常値が認められず無所見である群(健康維持群;n=76)とそれ以外の群(有所見群;n=245)に分類し,属性・特性や食生活習慣を比較するとともに,健康維持群に関与する因子について検討した.結果:多重ロジスティック回帰分析の結果,健康維持群に有意に関連する因子は,月経有り,すなわち閉経がまだ始まっていないこと(調整オッズ比23.5 : 95%信頼区間13.2〜41.6)と体格指数(BMI;body mass index)(同上11.4 : 10.4〜12.4)であった.遺伝子解析の結果,長寿者に多いとされるMt5178A型は解析対象者の43.5%(n=40)であり,閉経した者では健康維持群と有所見群の割合がA型とC型で有意に異なることが示された.またBMI平均値はC型では健康維持群が有所見群に比べ有意に低く,二元配置分散分析によりBMI値に対してMt5178多型は健康維持群であるか否かの選別に交互作用を有することがわかった.結論:閉経前で肥満傾向にない中高年女性で健康を保持している割合が高く,特にMt5178多型のC型女性ではBMIが高いか閉経すると健康維持率が減少することが示唆された.
2013-02-00

人間ドックの判定が無所見であった中高年女性の特性 -体格・閉経および長寿関連ミトコンドリア遺伝子多型との関連-

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