腹臥位への体位変換が便秘症の糖尿病患者にもたらす排便促通効果
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概要
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本研究の目的は,便秘症の糖尿病教育入院中の患者に対して腹臥位の施行による排便促通効果を検証し,腹臥位施行が便秘症に対する対症療法になり得るかを検討することである。被験者は,実験群12 名と対照群9名の2群に分け2種類の実験を行った。実験1として,実験群に対し,仰臥位を10分間施行した後,腹臥位を30分間施行し,再度仰臥位を10分間施行した。そして,その間の腸蠕動運動の動向を腸音パワー値によって測定した。その結果,腹臥位施行前後の仰臥位での腸音パワー値の比較において,腹臥位施行後の仰臥位の腸音パワー値が増加しており有意差が認められた(P=0.004),このことから腹臥位施行による腸蠕動運動の促進が確認された。また,実験2において,実験群に対し継続的に腹臥位を施行し,施行前と施行中の排便回数を比較した。さらに実験群の腹臥位施行中の排便回数と対照群の排便回数を比較した。その結果,腹臥位施行前と施行中の排便回数の比較(p<0.05),実験群と対照群の排便回数の比較(p<0.05)において実験群の排便回数が多く有意差が認められた。これらの結果から,腹臥位施行による排便促通効果が明らかになった。そして,腹臥位は,特殊な道具や技術加必要ではなく簡便に施行できる方法であることから,便秘症を改善する対症療法となり得ることが示唆された。
- 2011-01-31
著者
-
伊部 亜希
大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻
-
田丸 朋子
大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻
-
本多 容子
大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻
-
阿曽 洋子
大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻
-
阿曽 洋子
大阪大学 大学院医学系研究科保健学専攻
-
鈴木 みゆき
兵庫医療大学看護学部看護学科
-
徳重 あつ子
明治国際医療大学看護学部
-
片山 恵
大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
-
鈴木 みゆき
兵庫医療大学
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