3.まとめと今後の研究の方向性(<小特集>球状トカマク研究の進展-核融合エネルギー開発に向けて-)
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概要
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NSTXでは能動的RWM制御により,壁なしベータ限界を超える高ベータプラズマ(β_N/l_i>13.5,β_N>6.5)の準定常維持を実証した.日本のST装置では,プラズマ合体による超高ベータプラズマの生成,高温金属壁による定常プラズマ制御,高周波波動やヘリシティ入射による,CSを使わないプラズマ電流立ち上げ・維持など,革新的な研究が推進されている.実験結果,理論計算とも衝突度の減少とともに閉じ込めが改善されることを示している.この傾向がより低衝突度まで続くのであれば,少ないトリチウム消費で大きい中性子壁負荷を提供できる小型のST核融合核科学施設を実現することができる.NSTX,MASTともプラズマ電流2MA,トロイダル磁場1T,加熱パワー10MW以上,放電時間約5秒の装置へと大規模な改修を行っている.これらの装置では,低衝突度において分布が緩和した完全非誘導駆動プラズマを得ることができるので,核融合核科学施設,コンポーネント試験施設,パイロットプラント,あるいはデモ炉へと進むための科学的基盤を築くものと期待される.日本ではVECTOR低アスペクト比トカマク炉の設計を基盤とし,CSを備えた超伝導ST炉(JUST)の設計が進行中である.
- 2012-12-25
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