2.1高ベータ閉じ込めと長時間閉じ込めの達成と英米の次期計画(2.最近の研究成果と研究動向,<小特集>球状トカマク研究の進展-核融合エネルギー開発に向けて-)
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概要
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球状トカマク(ST)研究は過去10年間で飛躍的に進歩した.高ベータと定常の同時達成は,STにとっても通常型トカマクにとっても最重要課題である.TS-3ではプラズマ合体により,トロイダルベータが50-60%のST配位が実現されている.QUESTでは定常プラズマを3分間維持することに成功している.高ベータプラズマの定常維持の実現には高パワー加熱・電流駆動および能動的制御が必要であり,プラズマ電流1MA級のNSTXおよびMASTで研究が進展している.NSTXでは2磁場成分(B_rおよびB_p)を使った抵抗性壁モードの能動的制御を使い,l_i=0.5という低インダクタンスでβ_N=6.5の安定なSTプラズマが得られており,β_N/l_i≳10において安定性の改善された領域が存在することを発見した.NSTX,MASTともNSTX-UおよびMAST-Uへと改造され,2014-2015年には実験を再開する予定である.改造後の装置は改造前と比べ,プラズマ電流,トロイダル磁場,加熱パワーがそれぞれ倍増し,放電時間は5倍になる.これらの装置は発電炉に近い領域に向け,約1/5の衝突度領域への道を切り拓き,広いパラメータ領域での完全非誘導運転を可能とする.
- 2012-12-25
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