社会脳の創発
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概要
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"心とは人の多岐にわたる認知能力が互いに絡み合い, 脳の統合的な作用によって成り立つといえる。心は人の主観性を顕にする認知機構であり,人がある個体として行動する動物の中枢神経系に創造されるいわば, 主観的な現象と捉えることができる。 人は心を持ち, 感じ, 思考する。この心と感じ, 思考するというプロセスの終端にことばが創発されており, 人は互いに心を理解することができる。これは,「心の理論」と共に近年、研究が興隆しつつある人の心を理解することができる脳, すなわち,「社会脳」の発達として言及される重要な概念となる。人のことばは心が感じ, 思考したりするという認知活動が具現化された一つの形として捉えることができる。心とは人の幾多にも及ぶ基本的認知能力と神経系統を司る統合的な脳の複雑な機能とによって創発される, と定義することができる。心は人の主観的現象の総体と捉え直すこともできる。ことば - 心 - 脳という相互に関係を持つことばの中でも意味はコミュニケーションの観点から非常に大きな重要性を持つ。近年, そのようなことばの意味と脳構造との対応関係は心理学, 工学, 理学の関連分野との連携の下, 社会脳科学の領域から徐々に明らかになってきている。"
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