島根半島弥山山地における森林植生と空間分布の解析
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概要
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島根半島弥山山地約6,300haの146小班を対象に,GISによって森林植生と空間分布の解析を行った50mメッシュデータをGIS上で利用することによって対象地の小班ごとに面積,標高,傾斜および到達距離のデータベースを作成した。また,8タイプに分類した植生図をこのシステム上に作成した。各々の森林植生タイプの分布要因を標高,傾斜,および海岸線または河川・渓流からの到達距離として分析した。標高と傾斜別に各森林植生タイプの面積割合をみると,いずれも50%以上がマツ類で占められていた。河川・渓流からの平均到達距離はスギ・ヒノキの人工林が他の森林植生タイプに比べ小さかった。海岸線からの平均到達距離は森林植生タイプの中でも海岸クロマツ林と海岸落葉広葉樹林がきわめて小さかった。さらに,植生帯の特徴に従って,対象地内に鳥獣保護地帯,人工林地帯,海岸林地帯の3地域を設定した。これら3つの森林地帯について,グループ内での小班の空間分布の評価指標として森林植生タイプの多様性指数や均質度を検討した。鳥獣保護地帯と海岸林地帯の多様性指数は人工林地帯の1.47より低かった。人工林地帯と海岸林地帯の均質度は鳥獣保護地帯の0.85より低かった。
- 応用森林学会の論文
- 2000-03-20
著者
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