板状植生マットによる山火事跡地への応用 : 有望樹種の選択について
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概要
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当林業試験場で開発中の板状植生マットを1994年8月の大規模林野火災で被災した玉野市王子ケ岳の谷部に1995年3月,4月にそれぞれ設置し,3年間追跡調査を行うとともに周辺部の植生回復状況を調査した。南東斜面より北西斜面の方がワラビの繁殖が旺盛であった。実生再生のキリ,オオバヤシャブシ,エニシダ,植生マットに使用したキリ,ヤマザクラ,クリではワラビよりも大きい個体がみられ,ワラビの繁殖を抑える効果が認められた。植生マット3樹種の生存率はいずれも60%以上であった。以上の結果より,山火事跡地を早期に緑化する場合,治山事業に実績のあるオオバヤシャブシ,エニシダのほかに初期成長の良いキリ,クリ,ヤマザクラを導入した緑化は有効であることが示唆された。
- 1999-03-25
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