板状植生マットの開発(II) : 大規模火災跡地への応用
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概要
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乾燥すると発芽率が低下するコナラ,ウバメガシ等の堅果種子を取り入れた板状植生マットを山火事で被災した玉野市王子ケ岳に1995年1月に設置し,1年間追跡調査を行った。その結果,コナラでは60%台,ウバメガシでは50%前後の発芽率を記録した。それ以外の樹種は,播種に比べ高い発芽率であったが,種子の食害の影響等により,発芽率は不良であった。当年成長はキリが最も成長が良く,以下ヤマザクラ,コナラであった。草本のイタドリはヤマザクラと同程度の草高であった。生存率はシラカシ,イチョウを除き,いずれも70%以上の高い数値を記録した。植被率の推移をみると,6〜7月に急激に増加し,7月中旬では約80%に到達した。以上の結果より,発芽率の低い例や枯損率の高い樹種等の問題を解消すれば,乾燥に弱い堅果種子を取り入れた植生マットによる緑化は十分に可能であるという結論に到達した。
- 1997-03-25
著者
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