棒状植生マットの開発(II) : 大規模火災跡地への応用
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概要
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乾燥すると発芽率が低下するコナラ,ウバメガシ,シラカシの堅果種子を取り入れた棒状植生マットを大規模林野火災で被災した玉野市王子ケ岳に1995年3月1〜2日に設置し,2年間追跡調査を行った。その結果,施肥をし,マット表面を油紙で覆っていない場合,発芽率はコナラで66.7%,ウバメガシで70.0%,シラカシで77.8%であった。マットを設置し,2年経過後の生存率は施肥を行い,油紙を使用した場合を除き,いずれも90%以上の高い生存率を記録した。マットを設置して2年経過後の3樹種の樹高は,施肥した場合,設置1年後の樹高の2〜3倍に達していた。現在,設置後2年間を経過した時点の棒状植生マットの発芽率,生存率,樹高成長等から,本マットを利用した山火事跡地の緑化は可能であることが示唆された。
- 1998-03-25
著者
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