マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツの特性 : 種子生産性と実生後代の抵抗性
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概要
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岡山県に造成しているマツノザイセンチュウ抵抗性アカマツ採種園(1985年造成)の構成クローンについて,種子生産性と実生後代の抵抗性を調査した。採種園の種子生産量は'91年から'95年にかけて増大し,'95年には約4.5kgであった。しかし,'96には約0.5kgに減少した。クローンの種子生産性には高い年次相関が認められた。また,本採種園では少数クローンでの種子生産割合が高く,上位5クローンで全体の約50%が生産されていた。つぎに,苗畑および温室内で家系苗に対しマツノザイセンチュウの接種試験を行った。被害状況は試験年次,場所によって大きく異なり,抵抗性マツ家系の平均生存率は約20〜95%であった。それとともに家系間にも違いが認められた。抵抗性マツと従来種を比較したところ,発病しにくい条件では明確な違いが認められたが,発病しやすい条件では多くの家系が枯損し違いが認められなかった。これらの結果より,抵抗性マツクローンについて,種子生産性と実生後代家系の抵抗性の面からランク付けを行った。
- 応用森林学会の論文
- 1998-03-25
著者
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