FADBI(Frequency of Anti-Depressive Behavior Inventory)日本語版の作成 : 大学生をサンプルとした尺度特性の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年,大うつ病性障害,双極性障害を中心とした気分障害患者は増加の一途にある。本研究では,うつ状態から躁状態への移行を媒介する心理社会的変数として抗うつ的行動に着目し,その測定尺度であるFADBI(Frequency of Anti-Depressive Behavior Inventory)の日本語版作成を試みた。269名の大学生に対して,4週間隔の2度に分けて,FADBI 日本語暫定版,及びその他の心理尺度を実施した。まず,探索的因子分析により3因子(「積極的な気晴らし因子」「他者への自己開示因子」「活動的対処因子」)13項目を抽出した。さらに確認的因子分析(2次因子分析モデル)をおこなったところ,これら3因子13項目は十分な適合度指標をもつ尺度であることが確認された。男女別の信頼性,妥当性検討では,FADBI 日本語版は,十分な内的整合性,再検査信頼度係数をもち,軽躁状態の予測を可能とする尺度であることがわかった。ただし,女子学生サンプルで,FADBI 日本語版の測定する抗うつ的行動は,損害回避傾向の低さと結びついた対処行動であることも示された。以上の結果より,FADBI 日本語版は,信頼性,妥当性の両面において,わが国でも十分使用可能な尺度であることが分かった。
著者
関連論文
- 性同一性障害のMMPI
- バウムの幹先端処理に示される境界的側面の研究--日本版境界尺度との関連から
- 性同一性障害の自我境界と自己イメージについて
- 乳がん患者への心理的援助のプログラムとその実際 : サイコオンコロジーの立場から
- 乳がん患者への心理的援助の検討(パネルディスカッションVII/がん医療における心理面への援助)
- Lorazepam の薬物動態に及ぼすテレビゲームの影響
- 5. 抗不安薬の作用の出現のしかたに及ぼす説明法の影響 : 実験的検討(教育・プライマリーケア)
- 乳がん患者の治療法選択とソーシャルサポート
- PF75 スクールカウンセラーに対する派遣校教師の期待と懸念の変化に関する研究(4) : 教師のストレッサー評価とスクールカウンセラーに対する期待・懸念との関係
- 社会 F-3 教師のバーンアウトに及ぼす人間関係の影響
- 看護者の職業ストレッサ-評価およびストレス反応に及ぼすソ-シャル・サポ-トと職場の人間関係の影響
- 看護者のバ-ンアウトを予防するソ-シャル・サポ-トの効果:サポ-ト・ネットワ-ク量・満足度・サポ-ト源との関係を中心として
- ナースのバーンアウト (特別企画:臨床心理学と社会心理学(2)臨床心理学と社会心理学の接点におけるストレス研究)
- 不本意入学から不登校に至った男子高校生との面接過程
- 物語行為と心理療法
- FADBI(Frequency of Anti-Depressive Behavior Inventory)日本語版の作成--大学生をサンプルとした尺度特性の検討
- FADBI(Frequency of Anti-Depressive Behavior Inventory)日本語版の作成 : 大学生をサンプルとした尺度特性の検討
- CSDD(Cornell Scale for Depression in Dementia)日本語改訂版の作成 : アルツハイマー型認知症患者を対象にして
- 初期のインタビュー場面で生じたインタビュアーの逆転移とインタビュイー理解 性同一性障害と自認する若者とのメールの質的分析を通して
- 関節リウマチ患者における抑うつと身体症状の関連性
- 「境界」概念のこれまでとこれから
- 臨床心理学の最新知見(第43回)心的境界の研究
- 友人のサポ-ト供与がストレス反応に及ぼす効果
- 自我境界と夢体験との関連性--身体像境界得点を用いて
- 境界性パーソナリティ傾向に対する予測因子としての抑うつと回避 : 大学生を対象とした探索的研究