関節リウマチ患者における抑うつと身体症状の関連性
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概要
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従来,欧米を中心に,関節リウマチ患者の20〜25% にうつ病の併発が指摘されてきた。本研究は,関節リウマチを患った福祉施設に入所中の80代女性1名を対象に,約1年間にわたって追跡研究をおこなったものである。対象者に対して,2ヶ月に1回の頻度で,CRP(C-Reactive Protein) 定量,POMS(Profi le of Mood States)短縮版,SRQ-D(Self-Rating Questionnaire For Depression)などを実施すると同時に日常生活の記録を介護者に依頼した.主な結果は,以下のとおりであった。1)CRP で測定される炎症反応は,SRQ-D で測定される抑うつの程度と高い正の相関関係にあった。2)うつ状態に対する介入によって,リウマチ症状である炎症反応の低下を認めた。 わが国では,関節リウマチとうつとの併発について言及した論文は希少であり,今後もさらなる検討が望まれる。
著者
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