コード間の依存関係及びクローン関係に着目したコード変更の生存時間解析

概要

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一般にソフトウェアはソースコードの変更とともに品質の向上や機能の発展が行われていく.そこでの変更には大きく分けて二つの種類が存在する.一つ目はコード変更の目的(バグ修正等)に起因するコード変更であり,もう一つは他の変更の影響による変更である.本稿では前者を"一次変更",後者を"二次変更"と呼び,実際のオープンソースソフトウェアに対して一次変更と二次変更の割合,並びに時間経過に対する変動を分析している.また,二次変更の主な要因としてコード間の依存関係とコードクローン関係に着目し,それぞれの発生傾向について生存時間解析を用いた分析を行っている.その結果,次のことが確認されている:(1)一次変更と二次変更の割合は,一次変更が約62%,二次変更が約38%である.ただし,二次変更の割合は必ずしも一次変更に連動していない.(2)38%の二次変更の内訳は依存関係に起因するものが17.3%,クローン関係によるものが25.6%である.(3)依存関係に起因する二次変更の中には,遅れて更新されるものもある(150日以内,5.1%).一方,クローン関係に起因する二次変更は,そのほとんどが同時更新である.
2011-09-14