線形ベルマン方程式に基づくロボット制御 : システム同定と指数価値関数近似

概要

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一般に最適制御則を求めるためには非線形なBellman方程式を解く必要がある。Todorovはコスト関数の形式に制限を加え変数変換を行うことでBellman方程式を厳密に線形化し、固有値問題に帰着して解析的に価値関数と最適制御則を導出する手法を提案した。この手法を連続状態空間において適用すると固有関数を解く問題となるが、既にTodorovにより関数近似を用いることで固有関数を導出する手法が示されている。この連続状態空間での非線形最適制御則は、ロボット制御の応用に適したものであるが、前提条件としてシステムのダイナミクスが既知と仮定しており、実機においてそれが既知であることは稀である。本論文では状態の系列からシステムのダイナミクスを推定し、それに基づき最適制御則を求める方法を提案する。ダイナミクスの関数近似手法と近似誤差が制御性能に与える影響を振り子の振り上げ課題のシミュレーションにより評価した結果、線形近似モデルを用いても振り上げ制御が実現できること、学習サンプル数が十分多い場合には正規化RBFにより高いパフォーマンスの制御が可能なことが明らかになった。
2011-02-28