ナメコ(Pholiota nameko)栽培におけるオイディア形成につづく親二核菌糸体との接合の仕組みの解析と再二核化が及ぼす表現型変異の評価
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概要
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ナメコ菌床中に形成されるオイディア由来一核菌糸体と親二核菌糸体との接合の仕組みを解析した.オイディア由来一核株は,不和合性因子を異にする一核親株および一核株間の対峙培養において,全ての組み合わせで交配が確認されが,二核親株との対峙培養で交配が確認されたのは,二核親株のコロニー先端部での脱二核化菌糸と同じ核型が19%,もう一方の核型が89%であった.この結果は,コロニー先端部の脱二核化菌糸体と劣位核を有するオイディア由来菌糸とのMon-Mon交配が主であることを示唆する.また,オイディア由来一核株を一核親株,二核親株およびオイディア由来一核株同士で再二核化した株は,いずれも二核親株と比較して子実体収量が低下し,子実体収穫日が遅延する傾向を示した.したがって,栽培時に生じるオイディア形成を経由する再二核化菌糸体の栽培特性の変化は,オイディア由来一核菌糸の有する遺伝的変異が主因であると結論された.
- 日本きのこ学会の論文
- 2000-07-25
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