自然地域におけるレクリエーション研究の展開と今後の展望(テーマ:林業経済研究は森林セクターにどう貢献するか-気鋭の研究者はこう考える-,2011年春季大会論文)
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概要
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本論文の目的は,自然地域を対象としたレクリエーション研究のこれまでの展開と今後の展望について述べることである。国際的な視点から見ると,ここ10年の間に日本のレクリエーション研究者は,北米を中心とした研究組織であるInternational Symposium on Society and Resource Management(ISSRM)や欧州を中心としたInternational Conference on Monitoring and Management of Visitor Flows in Recreational and Protected Areas(MMV)など,国際的な学会組織においてプレゼンスを拡大してきた。ただし,最も重要なことは,ISSRMやMMVにおける研究活動の更なる拡大ではなく,ISSRMやMMVの組織化に倣ったアジアでの研究者の組織化である。一方,国内的な視点から見ても,我々の研究成果は10年前と比較してかなり現場に活かされているといえる。しかしながら,依然として政策立案の段階には関与できておらず,また現場にとっても十分に重要な判断材料とはなり得ていない。国内におけるプレゼンスを高めるためにも,旧来の学会組織によって縦割りになりがちだった日本のレクリエーション研究は,幅広い問題意識を分野横断的に共有する新たな学問分野へと昇華する必要があり,さらにそれらの活動をアジアにおける組織化につなげることが求められている。
- 2011-03-01
著者
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