英語科教育における原因帰属と,動機づけに関する心理学的アプローチ : 大学生の場合
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概要
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教室での学習経験における成功や失敗の原因には,多くの要因が関与している。ある者は自分の成功や失敗の原因を自分の努力や能力の結果だと認知し,ある者は運の良し悪しで説明する。この場合,自分が関与したために成功したり失敗した,と認識する場合には,自分の関与の仕方を制御(統制)させることにより,のちの事象の成功や失敗の予測がたち,事象に対する取り組みも意欲的になれる。それに対し,他人の力など環境条件により制御された,というように受身にこれを認識する場合には,のちの行動の制御(統制)は他人の掌中にあるために,結果の予測がたたず,動機づけも起きにくい。従って,その原因に対し,自分自身がどのように関与したかという認識は,のちの動機づけに大きな影響を及ぼすと考えられる。本報告においては,前年度の英語の必修単位を落とし,現在,英語の単位を再履習している大学生185名を対象にして,「原因帰属理論」の応用を試みた。本報告の研究方法は,各教科教育の研究に共通するものであると言える。
- 日本教科教育学会の論文
- 1983-03-31
著者
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