フォーマルケアとインフォーマルケア組み合わせに対する地域高齢住民の選好の関連要因
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概要
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本研究の目的は,フォーマルケア(FC)とインフォーマルケア(IC)の組み合わせに対する地域高齢住民の選好の関連要因を,地域特性,ジェンダー,ケア規範の影響を中心に分析することである.60〜74歳の有子者614人を対象に,4種類のケア内容(身体ケア,生活援助,相談,声かけ)別のFC/IC組み合わせ選好の回答を「FC中心」「FCとIC半々」「IC中心」に3分類し,地域特性,ジェンダー,ケア規範の影響を分析した.分析の結果,(1)ケア内容により関連要因が異なること,(2)地域特性が影響し,新興住宅地域居住者は旧住宅地域居住者と比し,生活援助,声かけ,相談の「FC中心」の回答のオッズ比が有意に高まること,(3)近/同居の娘がいないことやケア規範が弱いことがすべてのケア内容の「FC中心」の回答のオッズ比を有意に高めることが分かった.地方小都市での分析であるが,地域特性,ジェンダー,ケア規範を含めたFC/IC組み合わせ選好の要因分析モデルの有効性が示された.
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2008-08-31
著者
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冷水 豊
上智大学総合人間科学部
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山口 麻衣
ルーテル学院大学総合人間学部社会福祉学科
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山口 麻衣
ルーテル学院大学総合人間学科社会福祉学科
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山口 麻衣
ルーテル学院大学総合人間学部
-
石川 久展
関西学院大学人間福祉学部
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石川 久展
関西学院大学人間福祉学部社会福祉学科
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山口 麻衣
ルーテル学院大学准教授
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