海洋環境に及ぼすがら藻場の影響(シンポジウム:藻場造成)
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概要
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がら藻場の繁茂期と衰退期に行った現場観測の結果,がら藻場が海洋環境に及ぼす影響について以下のことが明らかとなった.がら藻場は水温の空間分布と時間変動に,そして,これは海水の密度分布を介して,接岸水のcascading現象に影響を及ぼしていた.また,がら藻場は底層の低温水を藻場外よりも長く滞留させ,水温ジャンプをもたらした高温水による底層水温の上昇を遅らせた.繁茂したがら藻場は下向きの光を遮り,群落下の照度を著しく減少させた.海水の密度成層下では,海藻の現存量,光合成と呼吸,海藻群落内の光環境,底深によって決まる単位水柱の緩衝容量などの諸要因の差異により,酸素飽和度とpHの水平分布は昼夜で逆転していた.接岸水のcascadingはpH分布に影響を及ぼした.石膏球の減少量をもとに推定した定常流に換算した流速では,藻場内では藻場外より底層の流れの強さが弱かった.浮標を用いた表層の流速勾配分布の測定によれば,がら藻場は流向,流速,浮標の分布域,流れの水平発散に影響を及ぼしていた.
- 日本海洋学会の論文
- 1990-02-28
著者
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坂本 亘
京都大学農学部水産学教室
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坂本 亘
近畿大学水産研究所白浜実験場
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小松 輝久
京都大学農学部水産学教室
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坂本 亘
京都大学農学部
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坂本 亘
京都大学農学部水産学科
-
川合 英夫
京都大学農学部水産学教室
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