有機スズ汚染と腹足類のインポ***の経年変化と現状(シンポジウム:沿岸海域における環境ホルモンの動態)
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概要
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船底塗料などとして使用されてきた有機スズ化合物(トリブチルスズ(TBT)及びトリフェニルスズ(TPT))によって,ごく低濃度で特異的に誘導される腹足類のインポ***のわが国における経年変化と現状の概略を種々の野外調査結果などに基づいて記述した.1990〜1991年の汚染レベルに比べると近年の海水中の有機スズ濃度は低減したと見られるものの,イボニシの体内有機スズ濃度の低減率は海水中のそれよりも緩やかであり,またその低減率が海域により異なっていた.また環境中の有機スズ濃度の相対的な減少が観察されるものの,イボニシのインポ***発症閾値をなお上回る水準であるため,インポ***症状については全国的に見ても,また定点(神奈川県・油壺)観察による経年変化として見ても,十分な改善が認められなかった.この背景には,国際的には大型船舶を中心になお有機スズ含有塗料の使用が継続していることとともに,底泥からの再溶出の可能性及びイボニシの有機スズに対する感受性の高さなどが関連していると推察された.
- 日本海洋学会の論文
- 2000-02-25
著者
-
森田 昌敏
国立環境研究所
-
柴田 康行
国立環境研究所化学環境研究領域
-
白石 寛明
国立環境研究所
-
柴田 康行
国立環境研究所
-
柴田 康行
独立行政法人 国立環境研究所 化学環境研究領域
-
陸 明
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
山崎 素直
長崎大学環境科学部
-
山崎 素直
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
堀口 敏宏
国立環境研
-
白石 寛明
環境研
-
山崎 素直
長崎大学生産科学研究科
-
趙 顯書
麗水大学校海洋学科
-
清水 誠
日本大学生物資源科学部海洋生物資源科学科
-
清水 誠
日本大学生物資源科学部
-
堀口 敏宏
(独)国立環境研究所環境リスク研究センター
-
柴田 康行
国立環境研究所 化学環境研究領域
-
森田 昌敏
愛媛大 農
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