保育の要素化と再構成モデルによる幼児期の科学教育の試み : 幼大教員の連携による幼小(低学年)を一貫した科学教育としての保育開発を事例として(<特集>近畿支部)
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概要
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近年,「小1プロブレム」や「中1ギャップ」に代表されるように,子ども達が,校園種間のカリキュラム構成や学校園特有の教育観の違いにうまく対応できないことが問題視されるようになってきた。このような背景を受け,「連続性ある学び」を重視する観点から,校園種間の段差を超える接続性あるカリキュラム構成や教員の連携が要請されてきている。本論文では,公立幼稚園教員と大学教員とが連携して構成した幼小間の接続を可能にする科学教育としての保育開発の試みについて論じた。具体的には,3-5歳児(以下,「幼児期」と称す)から小学校1-2年生(以下,「低学年児童期」と称す)の時期における科学教育の必要性を認知心理学的視点から論じ,さらにこれまで接統が困難とされてきた「総合性」を持った保育と「個別性」をもった教科とを接続する新たなアイディアとして,「保育の要素化と再構成モデル」を提案した。本モデルは,保育を「基本要素」と定義された保育活動において必要な最低限の技能・感情の素因に分解し,これらの要素を組み合わせて保育を再構成するものである。
- 2010-12-09
著者
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