Javaにおける明示的メモリ管理領域の半自動適用技術
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概要
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Java は GC による自動メモリ管理を採用しているが,ミッションクリティカルな分野に適用する場合,長時間 GC によるアプリケーションの停止が問題となる.これに対して,我々は明示的なメモリ管理を Java に導入することにより,長時間 GC によるアプリケーション停止回数を削減する手法を提案している.本手法は,API を通してメモリ領域の生成,削除,およびメモリ領域へのデータ配置制御をユーザが行う.本論文では,ソースコードを修正せずに明示的メモリ管理を適用するための技術を提案する.明示的メモリ領域の生成については,外部からその生成点を指定することにより適用し,解放についてはメモリの利用状況を Java 仮想マシンが監視し,不要と判断した時点で自動的に解放する.提案手法を大規模なオープンソースのミドルウェアなどに適用した結果,ソースコードを修正することなく実用的な実行性能を維持したまま,明示的メモリ管理を適用でき,長時間 GC の発生頻度を抑止できることを確認した.
- 2010-03-16
著者
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西山 博泰
日立製作所
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小幡 元樹
(株)日立製作所システム開発研究所
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西山 博泰
株式会社日立製作所システム開発研究所
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足立 昌彦
日立製作所システム開発研究所
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小幡 元樹
日立製作所システム開発研究所
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岡田 浩一
日立製作所ソフトウェア事業部
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長瀬 卓真
日立製作所ソフトウェア事業部
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中島 恵
日立製作所ソフトウェア事業部
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西山 博泰
日立製作所システム開発研究所
-
長瀬 卓真
株式会社日立製作所ソフトウェア事業部
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