仮想化環境におけるクラスタ構成の動的変更制御による省電力化方式の提案
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概要
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仮想サーバで構築したクラスタ構成のITシステムを,負荷に応じて構成変更することで消費電力を削減できる.従来の構成変更方式としてスケールイン/アウトとコンパクションがある.スケールイン/アウトでは,負荷変動に応じてITシステムを構成する仮想サーバ数を増減させ,仮想サーバの稼働しない物理サーバの電源を停止し消費電力を削減する.コンパクションでは,仮想サーバを物理サーバ間移動することで仮想サーバが稼働しない物理サーバを作り出す.ただし,コンパクション時に仮想サーバの移動数が多いと,移動負荷の増大により省電力効果が減少する.この課題を解決するために2方式を組み合わせ,コンパクション時の仮想サーバ移動負荷を低減させるスケールイン/アウト対象選択方式を提案する.本提案方式により物理サーバ間の仮想サーバ数を偏らせ,1)仮想サーバ数が多くリソース使用効率が高い物理サーバ,2)仮想サーバ数が少なくコンパクション時に仮想サーバ移動数が少ない物理サーバ,を作り出す.評価では,構成変更がない場合に比べ48.2%の電力を削減できた.また,偏らせない場合に比べ,コンパクションの回数を90%削減し,6.2%の消費電力削減率を向上させることができた.
- 2012-05-15
著者
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西山 博泰
(株)日立製作所システム開発研究所
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西山 博泰
株式会社日立製作所システム開発研究所
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太田 智也
日立製作所
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太田 智也
株式会社日立製作所
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宮田 康志
(株)日立製作所システム開発研究所
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天野 雅志
(株)日立製作所システム開発研究所
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天野 雅志
株式会社日立製作所横浜研究所
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宮田 康志
株式会社日立製作所横浜研究所
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