場所と時間を考慮したユーザの類似性に基づく多階層位置ネットワークによる情報交換プラットフォーム

概要

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近年,個人向けの携帯情報端末が普及してきた.これらの端末には,流通させれば他のユーザにとっても有益な情報が蓄えられていると考えられる.しかし,現状ではユーザが能動的に端末を操作し,情報を発信しない限り,その情報が流通することはない.また,情報の流通においては,その情報の伝播範囲が重要な意味を持つ.したがって,携帯情報端末が自律的にその端末に蓄えられている情報を流通させるとともに,その情報の伝搬範囲を制御することによって,時間や場所をともにしていなくても,類似したユーザ間での情報交換が行われるようにすることが求められる.本論文では,情報の伝播範囲を制御するために,情報交換が行われる場所の関係を階層化および組織化した多階層位置ネットワークによる情報交換プラットフォームを提案する.情報交換プラットフォームを用いることで,昨今普及している同じ場所を訪れたユーザ同士の情報交換の促進や情報の伝播範囲を制限した情報交換,特定の地域に対する情報配信などが容易に行えるようになる.また,情報交換プラットフォームの有効性を検証するために,多階層位置ネットワークによる情報交換手法と,情報交換をするユーザ間の時間的距離,地理的距離の解消に焦点を当てたシミュレーションを行った.その結果,これらの距離を解消することが可能で,また,情報交換プラットフォームにおけるユーザ履歴の置換回数,置換比率,置換順序といったパラメータにより,その制御が可能であることが分かった.
2009-12-15

場所と時間を考慮したユーザの類似性に基づく多階層位置ネットワークによる情報交換プラットフォーム

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