渦輪ディスプレイの提案
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概要
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近年高い臨場感と存在感のある映像を実空間中に提示することを目的とした空間表示型ディスプレイが数多く研究・開発されてきている.しかしながら,そのほとんどの映像表現は2次元ディスプレイ平面上またはそれを覗き込んだ先に広がる空間上に限られており,観察しているユーザ側に文字どおり映像が迫ってくるといった飛び出し効果に特化したディスプレイの研究・開発はなされていなかった.さらに,近年では視覚や聴覚だけでなく,嗅覚や触覚といった五感に訴えることのできるディスプレイの研究・開発がますます注目を浴びてきている.そこで私たちは,渦輪(うずわ)と呼ばれる高い粒子輸送能力を持つ流体の渦に注目し,霧などの光散乱性粒子,香り粒子,熱粒子,刺激粒子といった様々な微粒子を1つの流体として輸送することで,粒子型プロジェクションスクリーンを生成し,従来の空間表示型ディスプレイには不足していた,ユーザ側に飛び出してくる臨場感ある映像効果と五感に訴えるマルチモーダルな演出効果を補える空間表示型ディスプレイとして渦輪ディスプレイを提案している.本稿では,その初期実験として霧粒子のみを含ませた渦輪にプロジェクタから映像を投影したときの見やすさ,視野角,連続性,表示範囲,その他明らかとなった諸問題について検証する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2009-12-15
著者
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西村 邦裕
東京大学大学院情報理工学系研究科
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谷川 智洋
東京大学大学院情報理工学系研究科
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廣瀬 通孝
東京大学大学院情報理工学系研究科
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西村 邦裕
東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻
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廣瀬 通孝
東京大学 大学院情報理工学系研究科
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鈴木 康広
東京大学先端科学技術研究センター
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鈴木 康広
東京大学大学院工学系研究科
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鈴木 康広
東京大学rcast
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徳田 雄嵩
東京大学大学院工学系研究科
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徳田 雄嵩
東京大学rcast
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廣瀬 通孝
東京大学先端科学技術センター
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谷川 智洋
東京大学大学院 情報理工学系研究科
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西村 邦裕
東京大学大学院 情報理工学系研究科
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廣瀬 通孝
東京大学大学院 情報理工学研究科
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谷川 智洋
東京大学大学院 工学系研究科
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