合意形成のための交渉回数に関する一考察
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概要
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本稿の目的は適応型合意形成モデルが不動点へと指数関数的に収束することを示すとともに,合意に達したと判断できるまでに必要とされる交渉回数には1つの上界が存在することを証明することにある.この上界値は許容誤差,初期選好インデックス,エージェント数,そして適応係数最小値に依存していることが示されるが,この事実から特に,同じ初期条件から交渉が始まるとき,従順な集団が頑固な集団よりも多くの交渉を経て合意に至ることはないことが主張される.このことは間接的な表現ながらも,従順な集団は頑固な集団よりもすばやく合意に達するというシミュレーション結果を理論的に裏付けることになる.
- 2009-08-15
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