「国際看護」分野に関する授業構築の意義と可能性
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概要
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国際保健や看護という言葉が看護界で使われ始めて久しいが,2009 年度から改めて統合分野に「国際看護」が含まれるようになった.昨今の国際情勢の変化や地球規模の健康問題,紛争や難民,食料の安全性にまつわる問題など,私たちの生活にとってこれらの問題を避けて通ることはできなくなった.国際保健や看護はそれらの変化に対して取り組むべき手段の一つとしてあげられるが,私たちにどのような役割が求められているのだろうか.学生の授業後アンケートから,国際看護の意義及び役割まで視点を拡げ考察したところ,途上国では衛生教育面で看護の役割が大きく,その解決には看護の専門性にのみこだわるのではなく,看護に影響する様々な条件(政治経済,社会文化,インフラ設備,自然条件など)についても学び,実践に生かすことが必要であることがわかった.これらは,国内においても,非日常的な空間に遭遇する場合や在宅看護など,多様な価値観や文化的背景,生活条件が看護に組み込まれる場合にも共通する.多様な生活条件を考慮しながら人間の基本的ニーズに働きかける看護の役割を学ぶ国際看護学は看護に不可欠な科目である.
- 2010-05-31
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