日本,台湾,ミャンマー産のDiomeaの2新種とオオトウアツバの所属
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概要
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Diomea Walker,1858とCorsa Walker,1858の模式種が同属の可能性の高いことは以前にも触れたことがあるが(吉本,1994),本報では改めてこれらを互いにシノニムと認め,その属名には,同じ日付で公表されたDiomeaとCorsaの2つの内,Diomeaを残すこととした.ただし,現在Corsaに置かれる種は,模式種のlignicolora Walker以外はDiomeaとは無縁で,別の属に配置すべきと考えられる.特に,日本のオオトウアツバは,その斑紋や♂交尾器の形状からもDiomeaとは程遠く,むしろ斑紋や♂交尾器の類似性などから,Panilla Moore,1885に置くのが穏当である.なお,本報ではDiomeaの次の2新種も記載した.Dimea insulana sp.n.ミナミマエヘリモンクチバ(新称)D.jankowskii(Oberthur)マエヘリモンクチバやインド,ネパールに産するD.livida Hampsonに酷似するが,♂交尾器が異なる.模式産地は沖縄本島北部の国頭村.台湾にも産する.Diomea ferrosticta sp.n.後翅内縁が幅広く橙褐色を呈する種で,属内に近似のものはいない.模式産地はミャンマー北部のKachin県Putao.
- 日本鱗翅学会の論文
- 2001-06-30
著者
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