日本産コヤガの新属新種
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概要
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イガコヤガ(新称)Manoblemma cryptica gen.&sp.n.を三重県上野市産の2♂2♀に基づいて記載した.本新属はアヤホソコヤガ属Araeopteron Hampson,1893に似るが,前翅の径脈はR_1からR_4,までが共通の柄をもち,R_5が中室の上から発する点で区別できる.Hampson(1910)によれば,前翅径脈が本種と同様の走行をするものにHaematosticta Hampson,1896,Acidaliodes Hampson,1910及びHyriodes Hampson,1910があるが,後翅が異形のHyriodesとの比較は省くとして,本属では前翅M_2がM_3から離れて発する点で区別される.私の調べた標本は上記上野市比自岐のものだけだが,採集者の間野隆裕氏によれば,採集地は極普通の里山で,植生から見ても特殊な点は見られないという.恐らく他にも産地があると思われるが,かなり局地的に分布しているのかも知れない.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1999-03-30
著者
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