漏斗からの噴流により空中保持される球

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概要

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漏斗を逆さにして,その中にピンポン玉を入れて上方より適量の空気を吹くとピンポン玉は重力が作用しているにもかかわらず落下しない.これは「漏斗の中のピンポン玉」として古くから知られている.この現象はベルヌーイの定理により説明されている.すなわち,ピンポン玉と漏斗の壁とが最も近づいている円環状の流路のところで空気が加速される結果,ピンポン玉の上面側の圧力が低くなり,ピンポン玉の下方は大気圧である.この圧力差がピンポン玉に働く上向きの揚力となる.しかし,著者はこの現象は衝突噴流の反転・はく離によりピンポン玉の上面に形成されるはく離泡の存在が重要と考えた.球と漏斗内壁間のすきま9mmでも噴流により球が浮上することを確認し,実験的研究を行った。その結果,噴流により球が浮上・空中保持されるメカニズムは球の上面中心部の噴流の衝突領域の外側に形成される環状のはく離泡の負圧により生じる揚力によることが明らかになった.
2010-04-25

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