耕作放棄地における草量の簡易推定法
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概要
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耕作放棄地における牧養力の簡易推定法確立に向け,草量を植被率,群落高およびそれらの組み合わせから推定する方法について検討した。群落高H(cm)で草量B(g DM m^<-2>)を推定する場合,次の式を利用することが適切と考えられた:B=0.0233H^2+0.672H+92.3。植被率(%)のみ,植被率Cと群落高Hの積CH,あるいは植被率Cと群落高Hの重回帰分析を用いた場合の精度は群落高による推定より劣っていた。群落高を用いた草量推定において,主な優占種2種ごとに残差分析を行ったが,推定値の偏りは認められなかった。種構成の指標とした単子葉植物の割合と残差の間には相関が見られなかった。したがって,優占種や種構成の違いが,草量推定精度に及ぼす影響は大きくないものと推察される。以上の結果より,群落高単独による草量推定を提案する。
- 2010-04-15
著者
-
高橋 佳孝
近畿中国四国農業研究センター
-
堤 道生
近畿中国四国農業研究センター
-
惠本 茂樹
山口県農林総合技術研究センター畜産技術部
-
伊藤 直弥
山口県農林総合技術研究センター畜産技術部
-
佐原 重行
広島県立総合技術研究所畜産技術センター
-
吉村 知子
広島県立総合技術研究所畜産技術センター
-
高橋 佳孝
農業環境技術研究所:(現)中国農業試験場畜産部
-
伊藤 直弥
山口県農林総合技術研究センター畜産技術部:(現)山口県農林水産部
-
高橋 佳孝
中国農試
-
惠本 茂樹
近畿中国四国農業研究センター:山口県農林総合技術センター畜産技術部:(現)山口県農林総合技術センター農業研修部山口県立農業大学校
-
高橋 佳孝
近畿中国四国農研
-
高橋 佳孝
近畿中国農業研究センター大田研究拠点
-
吉村 知子
広島県立総合技術研究所畜産技術センター:(現)広島県立総合技術研究所農業技術センター
-
惠本 茂樹
山口県農林総合技術センター
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