「言語的将来」と「想像された将来」におけるポジティブ・イリュージョン
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概要
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本研究の目的は次の3点を検討することであった。第1に,イメージによる自己高揚は欧米人における言語的な自己高揚と岡様にポジティブ・イリュージョン,ひいては心理的well-beingに寄与するのか,第2に日本人にとってイメージで自己高揚することがもっとも適応的なのか。あるいは,言語的な自己高揚もまた,もし行われた場合には適応的であるのか,第3に,言語的に将来を語ることと,イメージで表現することはどのように異なり,また両者にはどのような関係があるのか。方法としては,直接的にポジティブ・イリュージョンと心理的well-beingの測定を行い,それらの結果と被験者の言語的な将来記述および,将来コラージュに表現されたイメージとの関係を分析した。その結果,イメージにおける自己高揚とポジティブ・イリュージョンと心理的well-beingに有意な相関がみられた。また,言語とイメージは内容が異なること,さらに,コラージュの形態とポジティブ・イリュージョンおよび心理的well-beingにも関係があることが見出された。
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