展望のある関係・ない関係 : 関係版時間的展望体験尺度(Experimental Time Perspective Scale in Close Relationships: ETPS-CR)の作成
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概要
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本研究は,白井(1994)の作成した「時間的展望体験尺度」を元に,個人の時間的展望ではなく,親密な関係についての時間的展望を測定する尺度を作成することを目的とするものである。「時間的展望体験尺度」は,過去は「受容」,現在は「充実」,未来は「希望」と「目標指向性」から構成されており,20項目から成る。これらの項目を参考に「恋愛中の二人の関係」についての時間的展望を尋ねる項目を作成したところ,過去は「乖離」,現在は「倦怠」「充実」,未来は「目標」「希望」の5因子が抽出された。 同時的妥当性に関しては恋愛関係に関する他の4つの尺度,及び時間的展望と関連があると思われる自我同一性に関する1つの尺度との相関を確かめたところ,妥当な相関が得られた。また,判別的妥当性に関してはアタッチメントスタイルと因子得点の差の分析より,アタッチメントスタイルによって時間的展望が異なることが示された。これらの結果より,ETPS-CRの因子構1造と妥当性が確認された。
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