腸管麻痺ノ處置
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概要
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腸管麻痺ノ處置トシテ從來次ノ如キ方法ガ講ゼラル.1)水分ノ補給或ハ輸血2)灌腸3)温熱刺戟4)強心劑並ニ蠕動催進劑ノ應用5)手術的胃腸瘻造設就中,胃腸瘻造設ハ凡ユル非觀血的處置施行後尚無効ナル場合ニ行ハルルヲ原則トスルトハ云ヘ,餘ニ自重シ過ギテ外科的處置ノ時機ヲ失スルハ明ニ誤ト見做ス可キナリ.腸瘻造設ニ併セ行ハルル所謂,腸管内洗滌法ノ如キハ,臨牀的ニハ相當ノ困難ヲ伴フモノト惟ハル.如何トナラバ一旦腸管内ニ注入シタル洗滌液ヲ再ビ排出セシムルニハ相當ノ時間ヲ要シ,爲ニ之ガ麻痺性腸管内ニ潴留シ,剩ヘ腸管内壓ヲ増加セシメ,之ヲ疲勞ニ導ク懸念有レバナリ.其レ故腸管内壓ヲ低下セシメ其ノ疲勞ノ恢復ヲ促進スル目的カラ云ヘバ,最後ノ手段トシテ腸瘻造設ヲ行ヘバ足ルモノト思ハル.而テ,更ニ述者ハ余等ノ實驗成績ヨリ腸管麻痺ノ際ニ數種ありにん色素ノ應用ヲ提唱ス.其ノ使用量ハ極メテ小量ナルガ故ニ其ノ操作極メテ簡單ニシテ而カモ何等ノ困難ヲモ伴ハザルモノナリ.
- 京都府立医科大学の論文
著者
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