あにりん色素ノ毒物學的並ニ外科臨床的考察 : 第5回報告 臨床的應用例
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概要
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あにりん色素殊ニGentianviolettヲ外科的全身感染症ノ療法トシテ靜脈内ニ注入セシ人々トシテG.W.Churchman(1912)H.H.Young,Dr.Hill,Dr H Justina(1924),H.Mooser,P.W.Monroe(1924),W.F.Schalbuberger(1924),R.H.Major(1925)等ヲ擧グ.尚之ニ關スル業績ヲ公表セル人々トシテハD.G.Russel(1614),W.D.Gotch,H.M.Trusler,J.E.Owen等有リ.吾人ハ局所的抗菌劑トシテノ數種あにりん色素ノ効力ヲ數多外科的疾患ノ治療ニ當リ經驗セル外,更ニ次掲ノ處方ノ溶液ヲ全身的感染症ノ數例ニ應用シ,相當ノ治驗ヲ得タルヲ以テ茲ニ報告ス.處方Gentianviolett 1.0g Bvilliantgrun 1.0g Ringersche Los 1000.0g使用前嚴重ナル滅菌ト瀘過トヲ施行ス可シ.本液ハ1回量體重1瓩ニ對シ1.0ccm迄靜脈内ニ注射シ得ルモノトス.余ハ上記ノ溶液ヲ以テスル療法ハ現今外科的全身感染症ニ對シ旺ムニ使用サレツヽアル所ノAkridin系色素ノ靜脈内注射ヲ必ズシモ凌駕スルモノナリト論斷スルモノニニ非ズ.然レドモ同一殺菌劑ノ長期ニ亘ル使用ハ細菌ヲシテ其ノ作用ニ慣レシメ,隨ツテ其ノ効力ノ低減ヲ招來スル事アリ.且上記ノ處置ハAkridin色素ノ靜脈内注射ヲ以テ尚抗菌ノ目的ヲ達シ難キ場合ニ於テモ,効果ヲ顯ハス事少ナカラザルガ故ニ,Akridin系色素ノ靜脈内注射ト竝ビ應用セラル可キモノト信ズ.
- 京都府立医科大学の論文
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