京都近世開帳記録(三)
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概要
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本稿は次の拙稿にひき続く作業である。○「『妙法院日次記』による開帳記録」(『女子大國文』第百四十号、平成十九年一月) ○「京都近世開帳記録(二)」(『女子大國文』第百四十一号、平成十九年九月) これ迄に、『妙法院日次記』『雍州府志』『日次紀事』『名所車』『宣長在京日記』等を扱って来たが、本稿では『近畿歴覧記』『京華要誌』『月堂見聞集』を対象とした。近世期京都における開帳実態の把握は、大層困難であって、これで全貌が明らかになったとはとても言い得ない。例えば、臨川書店『優品在庫目録-奈良絵巻・奈良絵本・屏風・図巻-』(平成十九年春季特集号)は寛政八年(一七九六)年紀の『山口素絢画 稲荷山開帳図』(二軸)を載せるが、この開帳の事実は未だ論者には把握出来ていない。今後の問題となる。
著者
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