紹介『甲斐徳本喰合禁物集』 : 養生和歌の一齣
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概要
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西に曲直瀬三あらば東に永田徳本あり,と称えられ,世に「甲斐の徳本」と呼ばれた名医知足斎芽庵永田徳本は,『傷寒論』の論拠を以て医説を立てた。『医之弁』『梅花無尽蔵』等の著作が知られるが,偽書も多いとされる。その徳本の名を冠した小冊子に『甲斐徳本喰合禁物集』がある。例えば,小曽戸洋氏著『日本漢方典籍辞典』(大修館書店,平成十一年)等にもこの書はふれられていない。当概書は,養生の柱である食餌の喰合わせの禁を「いろは歌」四十八首の和歌に詠んだものである。故に医療教訓歌の一種と考えられる。かつて紹介した道山『養生和歌』(『神道史研究』第四十九巻第二号)等と同列に扱われてよいものといってよい。そこで,これを養生和歌・教訓歌資料として翻刻開示する。
- 京都女子大学・京都女子大学短期大学部の論文
- 2003-06-30
著者
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