企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の構図と課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
企業が引き起こす事故を防止する研究(企業事故研究)は,様々な分野において展開されている。この企業事故研究において,古くから存在する代表的なアプローチとしてヒューマンエラー研究が存在する。ヒューマンエラー研究は認知心理学や人間工学分野を中心に展開され,1979年に発生したスリーマイル島原子力発電所事故(TMI事故)をきっかけに活発化した。原子力発電所の事故,航空事故,医療事故,交通事故についてヒューマンエラーの存在が指摘され,これらの分野を中心とした研究が蓄積されている。 本稿は,このヒューマンエラー研究について検討を行い,1.企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の構図,ならびに2.企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の課題を明らかにすることを目的とする。まず,ヒューマンエラーの定義とヒューマンエラー研究の前提について明らかにした。次に,ヒューマンエラー研究の展開について概観し,企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の構図と,課題について検討を行った。
- 2009-03-12
著者
関連論文
- 企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の構図と課題
- 雪印乳業集団食中毒事件の新たな解釈--汚染脱脂粉乳製造・出荷プロセスの分析
- 雪印乳業集団食中毒事件に関する事例研究の整理と検討
- 企業におけるソーシャルイシューの認識--雪印はなぜ2回目の不祥事を防げなかったのか
- 企業におけるソーシャルイシューの認識 : 雪印はなぜ2回目の不祥事を防げなかったのか
- 高信頼性組織(HRO)研究に内在するジレンマ
- CSRにおける2つの視点 : 「企業の論理」と「社会の論理」
- ステイクホルダーモデルの脱構築
- 「啓発された自利」を超えて : 社会業績・経済業績の関係分析の展望
- ステイクホルダー理論再考
- 企業社会責任研究の新展開-社会業績・経済業績相関研究枠組の構築-
- 社会戦略の構築に向けて : 実証研究を基盤として(環境変化と企業経営)
- 経営学再入門(7)現代社会における企業経営
- 雪印乳業大樹工場における汚染脱脂粉乳出荷プロセス
- 企業事故研究の構図と課題 : 安全文化は企業事故を防ぐのか (特集 組織と危機管理)
- 企業倫理活動の類型の検討 : コンプライアンス型と価値共有型
- 日本型企業倫理活動の探求 : 職場環境主導型企業倫理活動と個人責任強調型企業倫理活動