6-2 河川系機械設備の維持管理におけるLCCの適用検討 : LCC研究会報告(セッション6「ライフサイクルコスト」)

概要

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河川系機械設備は、水門設備やポンプ設備など治水・利水に関わる機械設備であり、10年〜50年の長期にわたって維持運営していく特徴を持つ。近年設備の老朽化が進行しかつ社会情勢により、維持管理費を減少せざるを得ない状況となった。これにより維持管理手法の合理化が模索され、コスト縮減効果をライフサイクルコスティング(LCC)にて評価する必要性が求められている。そこで、河川系機械設備に関わるライフサイクルコストをコスト要素に分解し、維持管理手法によって合理化されたコスト要素を抜き出した。また、コスト要素には設備の更新間隔も重要な要素であるため、更新実績による更新間隔の算定方法も提案した。更に、設備の故障による洪水等の被害は大きいと考えられるため、この被害の影響を間接損害コストとし、ライフサイクルコストの関連性を考察した。その結果、間接損害コストを考慮した場合、最適信頼度が高くなることが判明した。間接損害コストを含めた総合的なライフサイクルコストの算定が合理的な維持管理手法の運用に有用であると考えられた。
日本信頼性学会の論文
2006-10-20