女子学生の性格の自己認知に関する一調査
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概要
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人は自分の性格をどのように認知しているのであろうか。本研究は,性格の自己認知を質問紙ではなく,パラドックス思考に基づいて記述していく方法により,学生を対象に行ったものである。フレッチャー,J.L.らが開発したパラドックス思考による性格の自己認知を20名の女子学生を対象に実施した。パラドックス思考では,一人の人間が矛盾をはらんだ様々な性格を併せ持っていることを認識し,その矛盾した性格を認識シフトを行うことによって良い方向へ活かすのである。回答者20名中19名が何らかの主観的な効果があったことを表明した。感想文を分析した結果,記述件数の87%に主観的な効果が認められた。次いで2事例について概要を記した。パラドックス思考はAまたはBではなく,AもBもという考え方である。かつそれぞれにプラス,マイナスがある。すなわち,A+,A-,B+,B-の4つが含まれており,プラスの方向へ活かすのである。学生がこの実践を行うことにより,多くの事例で自己発見や気づきががもたらされた。
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