看護学生の臨地実習における倫理的問題の遭遇と道徳的感性との関連
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概要
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看護系短期大学の臨地実習を終了した3年生を対象とし、「臨床実習での倫理的問題の遭遇の有無により道徳感性に対する反応が異なるか」を探るために調査を実施した。臨地実習で倫理的問題の認知の有無の調査と共にLutzenのMST(Moral Sensitivity Test, 1994)を中村らが一部改変し作成した内容項目を調査用紙に用いた。データはA群(倫理的問題遭遇群)13名、B群(倫理的問題非遭遇群)13名である。百分率の比較、U検定、MST要素、因子分析、主成分分析結果をもとに、A群とB群の違いについて調査・分析した結果、A群の特徴は『医師への信頼』の高さであり、それは自らの『責任感』に裏打ちされた『実践重視』の姿勢からくる『プロ意識』を反映していた。これに対してB群は、「ターミナル期のアルコール中毒患者がグラス一杯のウイスキーを求めたら、この望みをかなえるのは自分の仕事である」という項目に対する肯定的な反応が端的に示すように、『患者との同化』にその特徴があった。
著者
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