輻輳制御を用いた高速導通試験方式の提案と検証(監視・試験,NGN管理,サービス管理,ユーザ管理及び一般)

概要

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ISPや通信事業者は一般的にSNMPやICMP echoを利用して導通試験を行う.しかし,大規模網のにおいては,これら従来の技術では万単位の装置に対し導通試験を行う際に長い時間を要し,装置の故障発生から故障検出までの時間を短縮することが難しい.また,大量のショートパケット送信により転送装置の能力を圧迫する場合がある.この時,装置故障によるpingの不達ではなく輻輳によるpingの不達が発生し,導通判定に誤りを生じる可能性がある.そのため,導通判定に大量のショートパケットを用いる場合は,輻輳を判定する方式と輻輳の度合いに応じてパケット送信レートを制御する方式が必要となる.しかし,従来のTCPに代表されるAIMD型の輻輳制御は,特定の条件では送信レートが落ち込む問題や,1対1通信に最適化されたものであり1対多通信となる導通試験には最適化されていない問題がある.この問題を解決するために,本論文では短時間で大量のpingを送信可能とする方式と,転送装置の能力超過による輻輳や送信レートの過剰な落ち込みを防止する方式を提案し,その検証結果について述べる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-03-06